視聴しているとMリーグは間が空きやすい、しかし選手の思考を追ったり、実況解説を聞いているとゆったりとしたテンポが丁度よくなる。
その点で神域リーグは前期も指摘されていたが、展開が早すぎる。
気付くともう南3局で終わり直前ということが珍しくない。持ち時間が毎ターン30秒だったか、実際もうちょっとあってもいいのではないかと思うこともある。
このあたり主催や運営で話し合って決めたことだろうし、すでに前期から意見も出ていたので考慮したうえでの仕様だとは思うのだが。(一日3戦というのもあるし)
ネット麻雀の雀魂がベースになっていることもあって、局ごとの進みは非常に速い。その点で比較してもMリーグよりもペースは速くなる。
興行として見る分にはやはり、もうちょっと間が欲しいなと思ってしまう。
野球やサッカーの視聴でよく言われるが、野球はテンポが遅い…というか間が空くので実況解説を挟みやすい。逆にサッカーは常に流動的なので休む暇がなかなか無い。どちらが良いかは時々だが、ふたつとも別の競技だからこそ持ち味が違うともいえる。
同じ麻雀をやっているMリーグと神域リーグでテンポが違うのはどうなるか。
好くなとも視聴者の多くはMリーグの視聴テンポに慣れてしまっているのではないだろうか。
神域も持ち時間を多めにするだけで、Mのような冥利が得られるのではないだろうかと思っている。逆にMの展開(選手の打牌)を遅いと指摘する声もあるが、それはやはり実況解説のために調整された間合いであって、そこも放送対局を意識したプロの仕草といえるだろう。
麻雀の実況解説はMCなどやってみるとわかるが、一人で四人分を見ることになるので本当に言葉が追いつかない。
一手で場況が変わるのが麻雀。それを一人で四人分、全て見落とさないようにしながら待ち牌や残り枚数を考える。なかなかに難しい。
一人の手牌に気を取られていたら、別の一人がいつの間にか聴牌していた…なんてこともよくあることだ。
それを速いテンポで見落とさずにやるのはかなり苦労する。
・Mリーグにジャパネットタカタも参戦
親会社であるジャパネットホールディングスが来季(2023-2014シーズン)からMリーグへの参戦を表明した。これで全9チームになる見通し。新規選手も+4名となる。
加えてセガサミー・フェニックスの近藤誠一が勇退し、監督のポジションへと移ることになった。こちらも選手枠が一人空くことになる。
そして規定によってドリブンズもメンバーの変更が求められる。
最低でも6名の選手が新規参入することになる。
Mトーナメントなるものも2023年から予定されている。
麻雀の放送対局は大会予選でもない限りは基本的に放送都合で打牌が遅くなりがちである。1半荘に90分かかることも珍しくない。
そうなるとMでチームが増えたとしても、一日3戦というのはかなり難しい。
実際には日数を増やすことになるだろうが。
神域の3半荘というのも今のテンポでなければ、こなすのが難しいのかもしれない。夕刻に始まり、終わる頃には22時を回っている。
選手控室の配信(オンラインVC)をメインコンテンツと考えれば、麻雀自体はサクっと終わってもいいのかもしれない。
ここがひとつ神域とMの違いなのか。
神域のメインはVtuberであり、Mのメインは麻雀そのもの(選手やチーム推しも相当含まれるが)。
たしかに神域はVの人気が先行したコンテンツとしてあり、そこに麻雀が加わったものと考えるのが自然かもしれない。
Mリーグをこの観点で語るのは少し難しい。「プロが打つ麻雀」というのがまず先立ってくる。
以前「興行は誰のものか」というトピックを書いたが、もしMがアイドルやタレントを優先させるようになったら、それは神域のように出場者がメインのコンテンツへと変化したことになるだろう。