麻雀は時間のかかるゲーム

以前のトピックで書いたように東風戦と半荘では、東風戦のほうが運要素が高く成績が安定しにくい。

となると半荘をやったほうが成績は安定しやすいのだが、ネット麻雀でも1ゲームに30分ほどかかるだろう。長引けば60分ということもある。

 

2つのゲームを比較してみよう。

一つ目はダーツ。上手く投げれば狙い通りにゲームが進行してポイントも稼げる。

二つ目はパチンコ。どれだけ上手く打っても当たるか当たらないかはランダムであり、自分で操作できない。

 

この二つで勝つまでに時間がかかるのは間違いなく後者である。

結局のところ麻雀も後者なのであるが、これらのゲーム性はいくら実力があっても良い結果がでるかは運による上振れを待つよりない。

プレイヤー側がどうやっても勝敗をコントロールできないのだ。

 

つまり麻雀がいくら上手い人でも「勝てる配牌」「勝てる自摸」が来るまでは繰り返しプレイし続けるしかないゲーム性となっている。

そしてプロでも素人相手に連敗するのが麻雀。トータルで勝ちが多くても「ポイントがプラスになる」というほどの連勝はほとんど訪れない。

定期的に毎日打ち続けても何ヶ月かに一回という程度だろう。それまでは勝ったり負けたりを繰り返すだけか、負けた分を取り戻すだけ、勝った分を溶かすだけの毎日になる。

 

・ネット麻雀の段位戦

麻雀は超長期的に見た場合には間違いなく実力が反映されるゲームだと言える。

しかしその反面で、その「超長期的」とはどのぐらいかと言えば「数年」を費やすレベルと言ってもいい。

プロや有段者でもネット麻雀で最上位卓に入れるようになるには、(開始時期にもよるが)一年はかかるだろう。

 

もちろん四六時中打ち続け「雀聖になるまで終われまてん」みたいな企画をすれば一月もしないで終わることもあるかもしれない。

(魂天だとやはり少し無理な感じはある)

これにはそもそも冒頭で述べたように「1ゲームが長い」ということに加えて、「上振れるかは運でしかない」という要素がある。

この二つを延々と繰り返すことでしか結果は得られないのだ。

 

さらに前のトピックでは「実力差はどこまで作用するか」というテーマを書いた。それでも上級者が安定して勝てるのは、初心者を相手にしたときのみ。

中級者からは「運次第」であると述べた。となると中盤以降の段位戦では一方的にポイントを稼ぐということがほぼできなくなってくる。

 

ここから「長期的に微差を拾っていく戦い」にシフトするのだ。

負けを少なく、勝ちを確実に。

しかし何度も書くようにそれらの結果はランダムでしかない。(無論、努力を含めた結果だが)

 

麻雀が「長期的には実力が出る」ということは、逆に言えば「中期以下では実力は関係ないほどの微差でしかない」とも言える。

そしてその「微差」を長期的に積み重ねることでしか、ポイントは稼げない。

しかし一般的な娯楽として、それはもはや成り立たないレベルの話だろう。

 

雀魂を例に出せば一般的に楽しいと思えるレベルは、せいぜい雀豪1程度だろう。

それ以降はオリてオリて、ラス回避ラス回避…。上がれるときだけ上がって、駄目なときはほぼ強制的にラス。そんなゲーム展開を上振れるまで繰り返すだけ。

 

天鳳で最上位まで昇り詰めた、あさぴんこと朝倉プロにしても「ああいうのはもう精神的な世界というか、モチベーション次第なんで、俺はやるぞー!ってやることのほうが実力がどうとかより大事な気がします(自分はそうだった)」と述べている。

それはそうだろう。強ければ確実に結果が出るゲームではなく、強い者が打ち続けて、上振れを引いたときだけプラスになるゲーム…であればコツは「とにかく長く続けること」以外にありはしない。

 

天鳳のレビュー見ているときに「昔アカウントを作って七段になった時は数年かかりました。でも強くなったかと言われるとそういう気もしません」というものがあった。

結局は続けていれば何とかなるというものでしかないのだ。数を打つしかない。

 

実際にランキング上位者は信じられない数の半荘を打っている。

数字が少ないものもそれ以前にどこかで超越した過去を持っているのは間違いない。

自分がそこまでこのゲームに付き合えるのか、よく考える必要がある。

 

やり込んだところで結果は所詮ランダムなゲームなのだ。