勝てるのも気のせいの話

だいぶ前に「段位で急に勝てなくなったというのは、実力不足などではなく単なる気のせいだ」という記事を書いた。

実際には、上級卓へ行くことで回りの打牌ミスが無くなり、配牌と自摸次第の運ゲーが加速してクジ引き勝負になることで、以前の卓よりも勝率が落ちていく。という内容だ。

プロ対局などで実力伯仲の四人がどうにもならない差をつけられて勝敗が分かれることがある。ではそれが実力差によって起こっているのかと言ったら答えはNOだろう。牌のめぐりあわせによってそうなっているに過ぎない。

 

さて、では連帯(連勝)が続いているときはどうだろうか?

これも結局は同じ話で、「勝てているから自分の麻雀が上手い」ということはない。もちろん下手なら勝てないことは増えるだろうが、上級卓ではみんな上手いので自分だけが飛びぬけて上手いなどということは起きない。周りを差し置いて勝てているとしたら、そのときの運が良いだけなのだ。

このときにしっかりと勝てるようにブレのない打牌をしておくことが普段から大事になる。

 

麻雀は運ゲーでありギャンブルの域を出ることは決してないので、人間側がやることは固定しておけば、あとは上振れ下振れによる。

この運の上下を人為的にどうにかする方法など未来永劫出てこないのだ。

例え人類の知能や処理速度を超えたAIがどれだけ出たとしても無理だろう。ランダム性を排除できる時代がきたら、おそらくブラックホールも宇宙の果ても解明されていることだろう。そのぐらい不可能だと明らかなことだ。

 

麻雀は76%ほどが運の要素だとされている。

実力が関わってくるのは24%で、その技術もかなり限られるうえに、完全に実力を発揮したとしてもランダム要素によって簡単に覆ってしまう。(裏目を引く)

体感で麻雀における実力の割合は2~3割と言われるので妥当なところだ。

七割五分以上は運。

 

ブレの無い打牌を続けると不思議と勝てるときと勝てないときがハッキリとする。同じ打牌をしていても和了できるときもあれば、放銃に回ることもある。

攻撃や守備のバランスを変えても同じことだ。

攻撃して勝ったり負けたりすることもあれば、守備をして勝てなかったり負けなかったりすることもある。

重要なのはバランスで、トップとりルールなら1位率の高いほうを選ぶべきだし、ラス回避ルールなら4位を避けられる率の高いほうを選ぶべきである。

 

あとは長期的にそれを続けるのみだが、だとしても裏目ばかり引いて成績がマイナスになるのも普通のことだ。ここが絶対にコントロールできない。

麻雀は勝っても負けても運だということを念頭に置かなければ謙虚にはなれない。そしてパーティーゲームの作法として、勝者に対して「あなたは実力で勝った」と称賛しなければならない。

褒められたほうもこれを謙虚に受け取り「(本当は運が良かっただけなんだよなぁ…)」と思うようでなければ態度が尊大になる。

 

負けているときは「そんなの気のせいだよ!」「しょせん運ゲーだから!」という記事を検索して見に来る人は多いが、勝っているときに同じことを気にする人は少ないだろう。

同じ内容の同じ記事を書いても、おそらくこっちを検索して見に来る人はいないと思われる・・・。