10点のところにこだわってしまう人の話

初中級者の講座動画で口を酸っぱくして言われる「70点取れるセオリーを覚えたほうが良い」「10点や20点にしかならないレアケースを覚えても仕方がない」というパターン。

身近に麻雀以外でそれをやっている人がいて、友人に愚痴を漏らしたら「うちにもいるけど、そういう人がいると仕事が進まない」「いつまで経っても完成が見えない」「無駄でしょーもないことにばかりこだわる」とお互いに溜まった愚痴を吐き出す結果に。

 

確かに「上級者がやっている=上手いこと」みたいなところはあります。でも、じゃあ多井プロがMリーグで人読みも含めて打ち回したのを、ネトマの段位戦で素人相手に実践して同じように上手くいくのかと。

そんな真似をするよりもやはり70点取れるセオリーを繰り返し守ったほうがトータルの成績は上がります。

でも冒頭に話したタイプの人は常に10点や20点のレアケースのほうを選択して損を引き続けます。

 

何故そうしてしまうのかは行動学などの分野になるでしょうが、本当に何故か彼らはそこに固執して離れません。

サッカーをやっているときも特殊なフェイントにこだわって基本を磨かない人がいました。周りからは「あいつ変なとこにこだわってるけど効果ないよな」と言われていました。
それはそう、特殊なフェイントなんて滅多に使わないうえに、たくさんこなす基本の動きの中に混ぜるから効果的なんです。ドリブルもトラップもパスもシュートも下手なのに特殊なフェイントだけ必死にやっていたらマヌケにしか見えません。

 

「スーパープレイは存在しない」という記事の中でも書きましたが、レアケースっていうのは凡百の何でもないプレイの中に自然と発生するもので、狙ってやっていたら周りからはバカっぽく見えてしまうものなのです。

「あいつまたやってるよw」なんて揶揄されてしまいます。そのうえ大して効果も出ないんじゃ何のために繰り返しやっているのか。

その時点で「得な選択」なんて出来ていないんです。センスがない、と言われても仕方がないかもしれません。

 

でもたぶん本人的には「俺はレアケースの上手い選択をしている」と思っているのでしょう。客観的には「何でもない普通のプレーを取りこぼしまくってる」としか見られていないのですが・・・。
「もっと普通のことしろ」と客観的には思います。でもそれができない。

まあ、それも人生ですよ。