麻雀の選択というのはいつも言っているように「どれも当たりもすればハズレもする」というものだ。
スタイルひとつとっても、リーチ型が上手くいくこともあれば、副露型が上手くいくこともあるし、手役型が上手くいくこともある。
それは結果としてどれもあり得る話で、人がどれを選択するかは自由だ。
麻雀にはこういった選択肢が無数にある。
全局参加型か、そうでないか。
打点重視の浮かせ打ちが普通か、そうでないか。
場況や読みか、確率を重視するか。
正直、どれも当たりもすればハズレもする。だからシーズンによって「こっちの戦術をとったが失敗だった」「今期は上手くハマった」といったことがあったとしても、それはたまたまと言うほかない。
麻雀のプロリーグなどを見ていると特に大変だなと感じるのだが、一節が短い。
20戦くらいで一年の成績が決まってしまうこともある。麻雀においてその程度の数字では上振れ下振れが出て、戦績は偏っただけで終わってしまいがちだ。
そうなると統計的にプラスマイナスの収支が偏ったままになることもある。確率さえも味方してくれない。さらに運ゲーが増す。
ネット麻雀でも打ち方を変えることはあるが、それが結果として出てくるのはやはり500~1000半荘を超えたあたりからだ。
全体的に成績が下振れれば「副露を増やして安くしないほうが良かったな」「守備に寄りすぎてたな」「もうちょっと粘ってアガりを目指すようにしないと」といった課題が見えてくる。
こういった戦術の変更点は自分の中で完結するものもあれば、巷の流行となっていることもある。
「愚形ドラ1は即リー!」というのも初中級者向けには指南されやすいが、一部のトッププロは「収支プラスと言ってもそれは状況による」「何でも打てばいいってわけじゃない」と反論する。
まぁ、それは上級者向けということになるのだが・・・。
愚形ドラ1でもリーチする人が増えたとして、その押し返しのために「打点を高くする」人が増えると、今度は「愚形ドラ1でリーチすると損することが増えた」といった統計に偏るかもしれない。
となると、今度は打点が高い人に対抗するために、副露で軽いアガりを優先して蹴る、といった戦術が流行るかもしれない。
この入れ違いが何にでもある。
将棋や囲碁でもあるし、MTGのようなカードゲームであれば、新ルールや新カードが追加されるシーズン更新の時期であれば盛んだ。
麻雀や将棋や囲碁はそこまで根底から変化することはない。だが戦術の流行り廃りというものは存在する。
段位戦では卓のランクによって変化するところもある。
やはり上の卓になるほど打点重視にはなりがちだ。たとえ聴牌したとしても、安手ならリーチもかけずにオリ優先の手順になる。
配牌からの手組もドラや手役を意識したものになり、手なりで打つことは減ってくる。
あるいは卓内の相手の打ち方を見極めて変化させることもある。(ただこれに関しては人読みが過ぎると思考の罠にもハマりがちだ)
ゼンツしてくる者が多いので愚形リーチを打っても止まってくれないだろう、守備型が多いので多少愚形でも先制してしまえばオリてくれるだろう、など。
必ずしもその通りの展開になるわけでもないのは注意が必要だ。
現代麻雀であれば統計に寄せるのは基本となるだろうが、そこからさらに人為的な偏りが生まれることもあるだろう。
それをいち早く察知して、有利な戦術を取れるようになりたいものである。