以前、魂天になれる人となれない人の違いは運だと書いたのですが、そもそも強い人たちは大体同じ選択をします。なんだったらNAGAみたいなAIにしても同じことです。しかし、同じ選択をしても「勝つ人」と「負ける人」に分かれます。
統計的に得だとされる選択を選び続けてて、勝ち続ける人もいれば、勝ったり負けたりする人もいて、負け続ける人もいます。
それは麻雀がギャンブルである以上は当然のことで、この領域はもはや実力では測れないものです。だから同じ魂天になる実力がある人でも「なれる人」と「なれない人」が出てくる。
雀魂(牌譜屋のデータ、雀士~魂天のみ集計)において雀聖以上というのは、上位2%ほどです。98%が雀豪3以下です。
アクティブは問わず雀魂ユーザーが1000万人(公式発表)。
18626人が雀聖以上。魂天以上となると0.14%で1360人。(牌譜屋データ参照)
この時点で結構な上位だとは思います。
さらにその中で実力を競うといっても、麻雀において実力が出る部分はそんなに多くありません。運のほうが重要になります。上位1~2%の人達で実力差といっても、本当に大差なくなります。
その中で勝ったり負けたりなんてのは大半は運による振れ幅だけです。
現状の雀魂において上位2%が実力を競うというのは稀薄な要素になっています。
・だからこそ運ゲーに走る
ゼンツにはならないが、打つべき手は打つ。リスクを負ったとしても打たねば結果は判らない。そして結果は運。
なんというか、やはりこの部分を突き詰めるのが麻雀であり、それを好きになれる人間でなければ長く打つのは到底無理だろうと思わされる。
理不尽な勝利、理不尽な負け。
それが当たり前と思えないようでは麻雀を突き詰めるのは難しい。
局ごとに勝ったり負けたりを繰り返して、トータルでプラスを増やしていくゲーム。
まぁパチンコやスロットなんかでも「必勝法、攻略法」なんてのは出回ってますが、大抵はただの生存バイアスでしょう。
たまたま運よく勝った人が「勝つ方法がある」なんて勘違いする。そんなものがあるなら世の中にゴト(パチスロの物理的なイカサマ)なんて蔓延らないわけで。
麻雀でも「俺はこうやって魂天になったけど、君はなれないの?」なんてのは聞くだけ野暮。自分がもう一度その方法でやったとしても、必ず上手くいくわけではないのは上級者なら理解しています。(なのでそんなこと言う人はいないだろうけど)
勝った方法で繰り返していても、魂天から雀豪にまで落ちる人もいる。魂天をキープできる人もいる。それはもはやたまたまなんです。
あまりにひどい負けが続けばモチベーションも落ちて、打牌が雑になることもあるでしょう。しかしそれもそこまで酷い連敗を食らう運の悪さゆえです。
上手くいっている人というのは、そういうことが起きていない。連鎖的に酷い結果を踏まずに済んでいる運の良さがあってこそ。
そういうのは麻雀を問わず、世の中のすべてのことに言えますが。「俺はこうやって成功できたんだから、お前もやってみろ」なんてのは驕りですよ。チャレンジして成功した人もいれば、失敗に終わった人もいる。
それはたまたま運や時代のおかげであることもあるのです。