RTAにあるギャンブル要素

今更ながらにRTA Japanの配信にハマって見ているのですが、思った以上に博打が多いというか、博打するのが普通なんですね。

「ここの壁抜けできる確率が45%くらいなんで、常に成功はしないんですけど、タイムロスは少ないので一度は狙っておきます」「無理そうなら普通に進んだほうがロスが少ないです」「成功したので6秒くらい短縮できますね」

こういった会話が結構多い。

 

これって麻雀の押し引きにも通ずるところだと思います。

ドラクエRPGでも「ここでギガンテスの出現が10%なので引きたくない」「逆にはぐれメタルも10%なのでワンチャンもある」なんて数字の比較が当たり前に行われている。

モブが道を塞ぐとか、敵キャラの動きや出現パターンも統計化されていて、「ここをストレートに抜けられるのは30%くらいですね」「この攻撃パターンは1/256なんでメチャクチャついてないです」といった会話も。

 

RTAローグライク系もそうですが、ジャンルによっては運によるところがかなり大きいです。さらにどのジャンルでも世界記録になると「あそこのランダム要素が良くなればタイムが縮まる」といった状態。

そうなると試行回数+完璧なプレイ、が前提になってくる。

これも麻雀と同じ。最高にラッキーが訪れる前提でプレイを固めていく。ブレが出ては良い時に受け入れができない。

 

挑戦するリスクの比較や挑戦回数も面白い。

「これ以上やるとロス」「ここまではOK」「これ以上ならリセットしてやり直す」なんてことがプレイヤーの中で数値化されている。

RPGだとセーブ&リロードが使えるのはギャンブル要素の回避にもなる。

顕著だとドラクエ3で魔法使いがレベルアップ時に特定の呪文を覚える確率が50%なので、レベルアップの直前でセーブして、呪文を覚えなかったらリセット。

そうしたほうがもう1レベル上げるよりもロスが少ないというテクニック。

 

デスルーラ(死んでスタート地点に戻る方法)なども効率化のため、普通ならやらない発想やテクがある。

さらにランダム要素を減らすためにバグ技や裏技を使うこともある。(レギュレーションによっては使用不可のこともある)

このへんは麻雀でも運に頼らない方法がイカサマに寄っていく傾向に似ている。

 

TAS(CPUが理想値でプレイする最速のRTA、人的なRTAとは別カテゴリ)は乱数を完全に調整できるため、不自然だが完全なプレイが可能になる。

麻雀でTASが可能なら、非効率的な鳴きや意味不明な打牌をしたあとにドンピシャのツモで聴牌する、なんてことが起きるのだろう。

単騎リーチを一発ツモとか。

 

RTA走者の上級者がどれほど麻雀に精通しているのか不明だが、いずれにしろポーカーなどギャンブルやランダムに対する確率ゲーへの心構えは備えていそうだ。