戦術の移り変わりとマウントの話

このブログも自戒するところはあるのですが、戦術というのは時代と共に移り変わるものですし、特に現代では検証の結果として過去に良いとされていたものが再び覆るということもあり得ます。

特に統計や確率に基づいた戦術というのはここ十数年で登場し、発展を遂げてきた分野であって、今後も「じゃあこの状況だったらどうなの?」というのは日々研究が進んでいるわけです。

統計本が出た当時もすでに10年近く前です。さらに以前も指摘したように、それは「ネット麻雀の天鳳」を基にしたデータです。加えて今ほどそういった打ち方が浸透していない頃のネット麻雀ともいえるでしょう。

 

現代では「この状況だったらリーチを打つのが当たり前」みたいな戦術が浸透して、大勢がそれをやるにようになっています。そうなると環境のほうが変化しているのです。

そこで同じことをやり続けていれば勝てるのかと言ったら話は変わってきます。「みんながそういう風にしてくるんだったら、今はもっと打点をつけないとダメだよね」という方向に進化していくかもしれません。

となると、戦術にもトレンドというか、現環境に対応した戦術というのが生まれてきます。サッカーなどでも強いチームが出てくると、その戦術に対応したチームが出てきて、他のチームもそれを真似したりすることは歴史的にも見られます。

 

具体的に言うとFCバルセロナというチームがパスワークを巧みに駆使した、ボールの支配率を上げるサッカーで世界を圧巻しました。

その対策としてハイプレスといってボールを持っている選手にプレッシャーをかけ続けて、ボールの奪取を常に狙い続けるという戦術が浸透しました。見ているだけではボールを好き勝手に回されて勝てないからです。

これによって、後衛に重厚な守備を敷いて守るゲームから、守備もよりアグレッシブなゲームへと変化していったのです。

 

こういった変化がある時代の中で「今時あの戦術はダセーよな!」といったマウントを見ることがあります。

本来であれば戦術とは用途に見合っていれば、ダサいとか今時とかはないのです。

自分のチームがカウンターサッカーをやるのに最も適していると考えれば、守備を敷いて、前線のFWだけで点を取るサッカーをしても問題はない。相手に対して有利にとれるのであれば、そこに時代は関係がないのです。

 

ところがカードゲームやソシャゲのトレンドなどを見れば、そこには圧倒的に「いま流行りの~」というものが目につきます。

中には何も考えずに「上手い人の真似をするだけの人」も出てきます。(同じデッキを組むとか、プレイスタイルを流行りのものに変えるとか)

それ自体は間違いではないのですが、流行っているものや上級者に倣ったうえでどうなのか。その先を考えられるのが理想です。

 

「流行りの戦術やってみたけど思ったほどじゃなかったね」「自分のところには合わないかも」「いまの環境だとこっちのほうが良いかもね」「俺は気に入ったからやるわ」

こういった会話はFPSや格ゲーやバトロワ系のゲームでも、アップデートでキャラや武器の環境などが変わるたびに行われます。

同じキャラや武器を使っていれば必ず勝てるとはならないわけです。

 

食わず嫌いもよくないので「とりあえずやってみる」というのも大事ではあります。

やったうえでどうか?というのが重要です。

 

私はオカルトに関してはブログでもこき下ろしていることが多いですが、オカルトの場合は「戦術」でも「技術」でも、何でもないので。

ただの印象論とか思い込みでしかない。

だから現代戦術と一線が引かれてしかるべきだと思います。

 

オカルトは・・・エンタメ要素としてはホント優秀だと思います。

麻雀あるあるネタとか。