判断が反射神経の話

麻雀に限らずだが、卓上遊戯においての判断が自分は即決過ぎる傾向にある。これが悪い方向に働くことが卓上遊戯だと多々ある。

そもそも卓上遊戯は思考時間が確保されており、そこで考えることが遊戯の楽しさに繋がっている面もある。なのに即決して早打ちするメリットが如何ほどあるのかという話だ。

 

・ネット遊戯では制限時間がある

インターネットでの対戦においては基本的に制限時間があり、しかも一度のリミットは短い。プロの対局であれば将棋や囲碁は数時間の持ち時間がある。麻雀でも一応60分ほどの長考は認められている(協会や団体のルールによる)。

 

一般的なネット麻雀では5+20秒ほどが制限時間で、基本的に通常の打牌は毎ターン付与される5秒以内に切るのがスムーズだ。リーチがかかったり、多面待ちなど選択のときだけ時間を長く使う。

大事な時のために普段は早切りを心がけて、時間を節約するのはいずれも同じだ。その面で早打ちにもメリットはある。

 

個人的なことだが、天鳳の早打ち卓で打ち続けていた過去があるので、バシバシと決め打ってしまう癖がついてしまったのも良くなかったと思っている。

 

・脳の負担を減らす

条件反射的に打牌することは脳の負担を減らす。もちろん一打ごとに思考を巡らせたほうが選択肢は確実に広がる。だとしても麻雀における選択肢はそこまで広くないので、プロであればパターンを暗記して打牌することも多い。染め手の何切るなどが顕著だ。

加えてそこに対戦相手の打牌であるとか、そういったところに思考が費やされる。

 

ただこれが行き過ぎると決め打ちになってしまい、ツモった牌でパターンが変化したにも関わらず、ツモる前から「これを切ろう」と決めつけてしまい、不意に重なった字牌を切ってしまったりする。

特にネット麻雀でマウスをカチカチ連打しているとありがちだ。イライラしているとやってしまう。クソ配牌すぎてとりあえず字牌処理と雑に連打してしまう。

 

・即決はスポーツの世界

自分の即決癖がどこから来ているのか考えてみた。おそらく基盤となったのはスポーツだろう。自分は昔からどちらかというと体を動かす遊びのほうが多かった。学生時代の部活動もスポーツだったし、社会人になってからも色々と参加していた。

 

スポーツはその一瞬での判断が求められる。しかも相手よりも素早く、有利な位置につけるのであれば、予測を立てて先に動いておくメリットは大きい。

麻雀で言うならば、まさに決め打ちして形を固定するようなことだ。見てから動いたのでは間に合わないことが多い。「ここに来るだろう」という予測が大事なのだ。

 

ただスポーツの場合は麻雀よりも再現性が高い。つまり過去の経験や知識を生かしやすいのだ。この角度なら球はこっちに飛んでくる。跳ねかえってここに落ちてくる。そういった予測が立てやすい。

麻雀の場合はここにランダム要素が加わるため、予測を立てたとしてもその通りになるかは運でしかない。イレギュラー要素のほうが大きいのだ。

 

・卓上遊戯では即決する必要が無い

「ゆっくり考えるほうがいい」という人でスポーツが苦手という意見は解る。展開が早すぎて思考が追いつかない、となるだろう。スポーツの世界は即決なことが多い。

だが卓上遊戯はゆっくりと考えられるのが強みだ。相手の駒が玉の手前まで来ていても急ぐ必要はない。実際の戦場のように斬って襲われることは無いのだ。自分のターンが終わるまで相手は絶対に動けない。

 

じっくりと考えられるほうが卓上遊戯では強みとなりやすいだろう。その点で自分は迂闊な一打が多い。もともとの性格もあるだろうが、大雑把で微差であれば気にせずに進めてしまう面がある。

そこにスポーツで根付いた即決癖でバシバシと打牌を決め打ってしまう傾向がある。

 

しかしこれも矯正しようと思っても直したところで、それによって損が発生しているのは1/100半荘ペースなので、やはり自分の性格的に「まぁいいか」となってしまうのである。

体調や精神が安定しているときはゆったり打てるようにもなっている。クソラスが続いてイライラしているときは対策よりも、麻雀を一旦やめるほうが賢明だろう。